自分で自宅のブラインドを取り付けてみませんか?何よりも重要なのは、しっかりした下地を見つけること。
今回は、家庭で使える便利で簡単なツールを使って、どうやって壁の強度をチェックして、最適な場所を見つけるかをご紹介します。DIY初心者でも安心して挑戦できるように、具体的な手順を丁寧に解説しますので、ぜひ挑戦してみてください。
1.最初の一歩!ブラインドを取り付ける前に知っておくべき基本事項
ブラインドの取り付けを始める前には、準備が必要です。ここでは、ブラインドの選択から取り付け準備までの基本的なステップをわかりやすく説明します。
(1)正しい採寸
まず、取り付けたい窓の正確な寸法を測定します。窓枠の内側に取り付ける場合、窓を隠すように取り付ける場合など、それぞれ測る場所が異なるので気を付けてください。ブラインドが窓にぴったり合うように、寸法は正確であることが重要です。
(参考:ブラインドの採寸方法・測り方 – 横型ブラインド編)
(2)ブラインドを選ぶ
ブラインドには様々なスタイルがあります。例えば、横型アルミブラインド、ウッドブラインド、バーチカルブラインド(縦型ブラインド)などがあります。ロールスクリーンやプリーツスクリーンなどのスクリーンものもブラインドの仲間です。
それぞれの見た目と機能も考慮しながら、部屋のインテリアやデコレーション、使い勝手に最適なものを選びましょう。
(3) 取り付けるためのツールを準備する
基本的には、プラスドライバーとメジャー(巻尺)があれば取り付けができますが、印をつけるための鉛筆やマスキングテープ、下穴をあけるドリル、水平器などのツールがあると作業はぐっと楽になります。
また、取付ける場所によっては付属のネジより長いものやアンカーが必要な場合もあります。そのような場合は事前に購入しておきましょう。
(4)取り付ける場所を確認する
取り付ける場所が窓枠なら木製か金属製か、または樹脂製か、壁面や天井面なら下地がどのようになているかによって、取り付け方法が異なる場合があります。ブラインドの取扱説明書をよく確認して、適切な取り付け方法を選んでください。
下地がない場所に取付けるとブラインドが落下して、ブラインドが破損するだけではなく、怪我をするかもしれません。日々操作をするブラインドは思いのほか壁や天井に負荷が掛かります。下地の部分に取り付けることは最重要とも言えるのです。
2. 下地探しの第一歩!壁や天井の構造を知ろう
壁や天井の構造を理解することは、効果的な下地探しのための重要な第一歩です。壁や天井の基本的な構造について知っておくべきポイントを紹介ます。
(1)壁の種類を理解する
住宅には大きく分けて、木造、軽量鉄骨造り、そしてコンクリート造の壁があります。木造の壁では、間隔を置いて支柱(木製の柱)が配置されています。鉄骨造では金属の支柱が使われます。コンクリート壁は、通常支柱を使用せず、その強度が非常に高いです。
DIYでブラインドを取り付ける場合、軽量鉄骨造り、コンクリート造の場合は専用のビスや工具が必要になり、作業の難易度も高くなります。
(2)支柱の配置を知る
一般的な日本の家屋は木造が多く、木造軸組構造(在来工法)が約半数を占めています。あとは北米から輸入された木造枠組壁構造(2×4構造)が次に多いです。
代表例ともいえるこの2パターンの主な構造は以下の通りです。
図の太字の部分がビスの効く場所になります。ある程度の構造を知っていると、大まかな支柱の位置を推測することができますね。
(3)天井の野縁を特定する
天井に物を取り付ける場合は、天井の野縁の位置を知ることが重要です。天井につける場合、もし下地がないところに取付けると、重みも垂直に掛かっているのでビスが抜けて確実に落下してしまいます。
通常、天井は照明や配管を通すため、吊り天井構造になっており、天井材を支える野縁と吊り下げる野縁受けを棚状に組んでいます。この野縁の部分が「下地=ビスの効く場所」となります。
もし、天井からブラインドを取り付けたい場合は、新築なら設計段階で希望を伝えておいた方がいいです。そうすれば事前にその位置に下地を入れてもらえるので安心してブラインドを設置できます。また、すでに住んでいる家なら、管理会社、施工会社に下地の位置を確認すると教えてもらえる場合もあります。
(4)壁の中の配線と配管に注意する
壁の中には電気配線や水道管が埋め込まれている場合があります。穴を開ける前には、これらの配線や配管を傷つけないように注意が必要です。
(5)実際に確認する
最終的には、下地探しのツールを使用して壁の正確な構造を確認して、下地のある場所を確定させしましょう。これにより、安全に、そして確実に取り付け作業を行うことができます。
壁や天井の構造を正しく理解することで、ブラインド設置作業の安全性が向上し、より効率的に作業を進めることが可能になります。
3. 下地を発見!下地探しツールの使い方
ブラインドを安全に取り付けるためには、壁や天井の裏にあるしっかりとした支え、つまり下地を正確に見つけることがとても重要なことが十分わかっていただけたところで、下地探しツールの使い方を簡単に説明します。
(1)ツールの種類を選ぶ
針を壁に突き刺して探すタイプ、壁の密度を感知して下地の位置を特定するセンサータイプ、壁に打ち込まれた金属(釘やネジ)を磁石の特性を生かして探す磁気タイプと主に3種類があります。
日本の住宅は石膏ボードにクロス(壁紙)を貼った構造が主流なので、針を刺すタイプは一番安価で使いやすいのですが、たくさん穴をあけるのも躊躇するでしょう。できればセンサータイプなどとの併用が望ましいです。
もちろん針の刺せない固い壁の場合は、センサータイプが必須になります。針タイプなら、マグネット付きの1台2役タイプもあるのでおすすめです!
(2)ツールの準備
ツールがセンサータイプの場合、まずは電源を入れて壁の材質に合わせて設定します。針タイプと磁気タイプの場合は特に準備は必要ありません。
(3)壁を調べる
ツールを壁に当てて、ゆっくりと左右または上下に動かします。センサータイプの場合、下地を検出するとビープ音が鳴るか、画面に表示が出ます。磁気タイプの場合、金属を感知するとツールが壁に引き付けられます。
下地の位置に目星がついたら針を刺して確認します。針タイプは下地がない(空洞)の場合は貫通して、下地がある場合は針がぶつかって止まることで検知できます。
センサータイプは液晶に表示されたり、針タイプは針が止まったところまでの壁の厚みが分かるようになっているので、用意するビスの長さもわかります。通常ブラインドに同梱されているビスは木部用なので、石膏ボードの奥の下地(木)に打つ場合は木部に15mm以上ビスがかかるような長さのものが必要です。
(4)マークする
下地を見つけたら、鉛筆などで壁に印を付けましょう。この印が、ブラインドを取り付ける位置の目安になります。
(5)確認する
最初に下地を見つけた位置の近くで、再度ツールを使ってスキャンしてみましょう。これは、正確な位置を確認するためです。ブラインドの取り付けには、通常複数の固定点が必要なので、適切な間隔で支えがあるかを確認してください。
(6)取り付ける
下地の位置を確認できたら、その上に安心してブラインドを取り付けることができます。しっかりと支えがあることを確認してから取り付け作業を行うことで、安全にブラインドを設置し、長期間の使用に耐えることができます。
4. 安全に取り付ける:ブラインド取り付けの際の注意点
ブラインドを取り付ける時、安全は何より大切です。いくつか大事なポイントをおさえておきましょう。
(1)作業は丁寧に
ブラインドがきちんと水平に取り付けられているかを確認するために、もし持っていれば水平器が便利です。歪んで取り付けられたブラインドは見た目も悪く、使い勝手も悪くなります。また、傾いていることによって取り付けが不完全だと、ブラインドが落下して怪我をしたり、破損する恐れがあります。
(2)できれば二人で
小さいサイズの場合は一人でも作業が可能ですが、大きな窓や重いブラインドを取り付ける時は、一人だと大変です。誰かに手伝ってもらえると、時間が短縮できるのももちろんですが、作業がずっと楽に、なによりも安全に行えます。
(3)電気配線に注意
壁に電気配線があるかもしれないので、間違って配線を傷つけなように気をつけましょう。配線を傷つけると感電や火災の原因になる恐れがあります。
まとめ
ブラインドを取り付ける場合は下地が大事!このポイント、お分かりいただけたでしょうか?
ただ、軽量鉄骨造り、コンクリート造の場合はDIYでブラインドを取り付けるのは少し難しい作業です。このような場合、プロの手を借りるのもひとつです。プロに頼めば、適切な道具と技術で安全かつ確実に作業をしてくれるので、安心して任せることができますよ。
ブラインドは、単に実用的なものだけではなく、部屋の雰囲気をがらりと変えるインテリアの大事な部分です。お部屋に合ったブラインドを選んで、下地がある場所へしっかりと丁寧に取り付ける!自分でブラインドを取り付けて、自宅のインテリアを新しくしてみてはいかがでしょうか。