自然の木材のあたたかみと美しさを感じさせてくれるウッドブラインド(木製ブラインド)は人気のあるブラインドのひとつです。憧れるけれど、どれを選べばいいのか悩む人も多いのではないでしょうか。そこでウッドブラインドを選ぶ際のポイントをお伝えしたいと思います。
スラットカラー
スラットのカラーは定番の「ナチュラル系」「ダーク系」の他に、凹凸加工やかすれた風合いの塗装で敢えてユーズド感を出した「ヴィンテージ系」のカラーがあります。明るく見せたかったりナチュラルなお部屋にしたい時は「ナチュラル系」、モダンで重厚感のある雰囲気にしたいなら「ダーク系」、「ヴィンテージ系」はインダストリアルスタイルやブルックリンスタイルのお部屋に似合いそうです。
色選びは難しいですが、どこをベースにして合わせるかで変わってくると思います。床の色にあわせるのか、壁や天井の色に合わせるのか、家具などの調度品と合わせるのか…安定するのは床材の色に合わせることです。床材と同じもしくは少し明るい色を合わせると馴染みがいいです。でも、一度購入したら何年も使い続けて、毎日眺めることになるブラインドなので、気に入った色を選んで、家具などほかのものをブラインドの色に合わせて決めるのもいいかも知れません。
また、近年はマットカラーも人気です。光沢(ツヤ)を抑えたマットカラーは、シンプルで少し落ち着いた雰囲気にしたい場合におすすめできます。例えばタチカワブラインドなら同じ色名でも“マット”が付くとグレイッシュな色目になり、雰囲気が異なります。画像ではわかりにくいと思うので、検討したい場合は、ぜひ実際にサンプルを取り寄せるなどして確認してください。
スラット幅
メーカーによって扱っているスラット幅は異なりますが、「50mm」「35mm」「25mm」の3種類があります。どう選んだらいいのか悩みますよね。
トーソー(TOSO)は木の質感や美しさを見せることにこだわって「50mm」に統一しているように、ウッドブラインドの定番は「50mm」になります。一般的に大きな窓なら「50mm」を選ぶといいと思います。木目の美しさはもちろん、ウッドブラインドの存在感が味わえます。小さい窓なら「35mm」「25mm」の方がバランスが取れます。
もちろん、好みで選んでも大丈夫ですが、それぞれにメリット・デメリットもあります。50mm幅はスラット間の幅も広くなるので外の視線が気になる場合はスラット幅が狭い方が目隠し効果は高いです。しかし、同じ仕上がり丈でもスラット幅が狭いとスラット枚数が増えるので、ブラインドを畳み上げたときのボリューム(たたみ代)は増します。
たたみ代については、1枚1枚が薄いアルミブラインドとは違い、思っているより大きいので、開口部が狭くなり閉塞感を感じる可能性があります。事前にスラット幅によってどれくらいのたたみ代になるのかを確認しておくといいと思います。
また、スラットの枚数で言えば、「枚数が少ない=掃除が楽」にもつながるので、お手入れの手間が気になるならスラット幅は50mmの方がお手入れは楽と言えます。
※製品の種類、サイズによって希望のスラット幅が対応できない場合もあります。
スラット素材
天然木としては、軽量で狂いが少ない「バスウッド」が一番多く使われています。節(ふし)や筋(すじ)、色の濃淡など、天然木ならではの風合いを楽しめます。少しでも軽量にしたい場合は「桐」や「竹」のスラットを選ぶのもひとつです。ただ、天然素材のスラットの弱点は「水」。もちろんお手入れの際も水拭きはNGです。湿気の多い場所や、水に濡れる可能性がある場所での使用はおすすめできません。火気のある所でも使用しないでください。
では、そのような場所にもウッドブラインドを使いたい時はどうしたらいいのか?樹脂でできた“木”そっくりの木調スラットがあるので、そちらを選ぶといいです。お風呂などの水まわりでも使用できるのはもちろん、樹脂製の木調スラットは防炎機能が付いているものもあるので、火気のあるキッチンや「防炎製品」を設置しなければならない商業施設や宿泊施設、高層マンションでも安心して高級感あるウッドブラインドを楽しめます。
アルミのブラインドに比べると、お値段も上がるウッドブラインド。実は少しお求めやすい木製スラットもあります。タチカワブラインドからは集成材を使用することで環境にもやさしく、お財布にもやさしい「エコスラット」があります。トーソーからは木材をバスウッドではなくハードウッド(広葉樹)を使い、厚みも少し薄くすることで価格を抑えた「コルト」という製品があります。はじめてのウッドブラインドでなるべく価格を抑えたい場合にもおすすめできるスラットです。
ラダーコード or ラダーテープ
ラダーコード仕様は、見た目もすっきりしており、スラットの木目が最大限に活かせます。ラダーテープ仕様は、テープがワンポイントとして意匠性があるほかに、コード穴からの光漏れを防ぐことができるのは特徴のひとつです。
シンプルなものを好む方はラダーコード仕様を選ぶことが多いですが、寝室等なるべく光漏れを防ぎたい場所に設置したい場合はラダーテープ仕様を選ぶといいでしょう。スラットカラーに合わせて同系色にしてもいいですし、アクセントとして目立つ色を選んで個性を出すこともできます。
ひとつ注意をするならば、ラダーテープ仕様にした場合は、ブラインドを上げるとテープも畳み上げられる分の前後の出っ張りが大きくなることです。例えば、タチカワブラインドのフォレティアでスラット幅が50mmの場合、前後に約2cmずつ、最大で9cmが出っ張ります。なので、干渉しない奥行があるかを気を付ける必要があります。
なお、光漏れを防ぐことに着目する場合、タチカワブラインドからは「フォレティアエグゼ」、ニチベイからは「クレールグランツ」という、スラットに穴の開いていない高遮蔽のウッドブラインドがあります。どうしても価格は上がりますが、より遮蔽性にこだわりたい時にはおすすめです。
まとめ
アルミブラインドと比べると決して安価ではないウッドブラインド。でも、その魅力はほかに変えられないものがあります。そして一度購入すると何年も使うことになると思います。じっくり検討して、後悔のないよう、納得のいくウッドブラインドを選んでください。
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