人気のウインドウトリートメントのひとつに「バーチカルブラインド」があります。スタイリッシュなおしゃれさに惹かれる方も多いと思いますが、デメリットもあるのか?気になるのではないでしょうか。
バーチカルブラインド(縦型ブラインド)は大きな窓に特に映えるので、リビングダイニングなどメインの空間に選ばれることが多いです。見た目のおしゃれさはもちろん、カーテンのように開けたい分だけさっと開けられる操作性も魅力ですが、メリットばかりではありません。
でも、すぐに買い替えるものでもないですし、できる限りデメリットを減らして快適に過ごしたい・・・今回はバーチカルブラインドを買ってから後悔しないために抑えておきたいポイントをご紹介します。
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外から見える?
ルーバーを1種類の生地で仕立てるシングルスタイルの場合、ルーバーを斜めにすると光が入り、外の景色が見えます。つまり、わざわざじっくり見る人もいないでしょうが、外を通る人から室内が見えることになります。
ですので、1階の道路に面した窓や、お向かいの家の窓とバッティングする場合など、視線が気になる場合シングルスタイルはおすすめできません。では、どうすればいいか?バーチカルブラインドにはドレープ(不透明生地)とレース(シースルー生地)、1台で2役のスタイルがあります。
バーチカルブラインドを探している人は聞いたことがあるのではないでしょうか?メーカーによって呼び方が違うのですが「センターレース」(ニチベイ)や「ペアアンサンブル」(タチカワブラインド)と呼ばれるスタイルに人気があります。
ドレープ生地との間にレース生地を配置することにより、ドレープ生地の角度を開いても、その間にレース生地があるので光を取り入れつつ、視線を遮ってプライバシーを確保してくれます。センターレースのレース生地もミラーレースにすることで、光を反射し日中の室内がさらに見えにくくなります。
センターレーススタイル以外にも、ニチベイからはドレープとレースをL字型に組み合わせた「バックレーススタイル」や、タチカワブラインドからは左右半分ずつにドレープとレースを配置した「ペアツーウェイ」と、各社オリジナルのスタイルがあるので、どのスタイルが自分の使い勝手に合っているかはいろいろ触ってみるといいかも知れません。
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音が気になる?
すらりと長い短冊状のシルエットを綺麗に保つために下には重り(ウエイト)が付いています。なので、風にあおられると窓に当たってコツコツ鳴る音や、ルーバー自体がパタパタと鳴る音が気になるかも知れません。
引き違い窓で風通しのために開ける方向が右側の窓ならば、右端から左側に開けられるような納まり形態で製作すると、窓を開けてルーバーも寄せることで風揺れが気にならなくなります。例えば左右両方から中央に寄せられるような納まりにするのも臨機応変に対応できるのでおすすめです。
新築など今から配置を考えることができるならば、エアコンの設置場所も重要です。エアコンの風が直接当たると大きなバタつきではなくてもパタパタと揺れて音がします。日常生活での音は気になりだすと小さなストレスにもなりますよね。もし、エアコンの取り付けがまだならば、真正面からの風が直接当たらない場所にエアコンを設置すると、このパタパタが気にならなくなります。
音が気になるときにできる対策としては、もう1つ「ボトムコード」があります。ルーバーを下部をコードでつなぐことで、風によるバタツキを抑えてくれるので、風にあおられてルーバーが大きく暴れるようなことは防げます。ただし、小さな子どもやペットを飼っている場合、このコードに引っ掛けてしまう危険もあるので、付ける付けないはそのような点も考慮するといいでしょう。
ボトムコード自体は簡単に付け外しができます。ひとまずはボトムコード付きにして、不要に感じるようなら外してしまうのもひとつです。そしてボトムコードの有無ではコツコツなる音は防げないので、やはり納まり方も併せて考える必要がありそうです。
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出入りの邪魔になる?
カーテンのようにさっと寄せられる点が出入りに便利なバーチカルブラインドですが、寄せたときのルーバーのたまりはカーテンより嵩張ってしまいます。このたまりを「たたみ代」というのですが、たたみ代が窓に掛かるとどうしても出入りする際には邪魔になってしまいます。
これをどう解決するか?ひとつは納まり方です。上記の音が気になるときと同じように、出入りする側の窓から片開に開けたり、中央に寄せるのもひとつです。ただ、片開に寄せる場合は寄せた片側のたたみ代が大きくなるので、その点が意匠面では劣ると感じるかもしれません。
一般的なカーテンと同じように左右両側に両開きにしたい場合は、たたみ代が窓に掛からないように横幅のサイズを決定するといいでしょう。窓枠内に納める天井付けや、間取りの関係、障害物等で窓に掛からないサイズで作れない場合もありますが、もし窓を覆う正面付けで壁の左右に余裕があるなら、下の写真のように左右を実際の窓より大きくして、寄せたときに窓に掛からないようにします。
こうすることでどちら側からの出入りもルーバーが邪魔になりません。たたみ代がどれくらいになって、窓に掛からないようにするには仕上がり幅をどうしたらいいかは、窓の寸法やルーバー幅、製品スタイルによって違ってくるので、専門店の販売スタッフに相談するといいでしょう。
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お手入れが大変?
普段のお手入れは、きれいなハンドモップ等で優しくホコリを払うだけで十分なのですが、シミが付いたり、全体のくすみが気になったときはどうしたらいいのか?
実は、バーチカルブラインドは洗うことができます。もちろんウォッシャブル生地を選んだ場合に限りますが、ご家庭の洗濯機で洗うことが可能です。ファブリックではなくPVC(ポリ塩化ビニル)のルーバーなら水拭きができます。
一般家庭での使用なら、柔らかい印象になるファブリック生地を選ばれる方が多いと思います。このときウォッシャブル生地にしておくと、例えば汚れが気になるルーバーだけを外して洗うこともできます。布全部を洗うことになるカーテンと違って、洗濯したい部分だけを外して洗えるのはバーチカルブラインドの便利な点です。
ウォッシャブルではない生地が汚れたときは、すぐに乾いた布で吸い取ったり、水で濡らして固く絞った布で軽く拭き取ってください。もし既に使用しているバーチカルブラインドの生地がウォッシャブルかどうかがわからない場合は、品質ラベル(洗濯ラベル)を確認するといいでしょう。
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まとめ
バーチカルブラインドは、お部屋にスタイリッシュな雰囲気をプラスし、光やプライバシーの調整に優れたウインドウトリートメントです。しかし、選ぶ際にはいくつかの注意点もあります。例えば、外からの視線が気になる場合は、ドレープとレースの2種類の生地を組み合わせたスタイルを選ぶことで、プライバシーを確保しつつ光を取り込むことができます。
また、音の問題に対しても、エアコンの位置や納まり方、ボトムコードの利用など、工夫次第で快適に使うことができます。出入りが多い場所では、たたみ代に注意し、納まり方を工夫することで、出入りの邪魔にならないように設置できます。
さらに、お手入れについてもウォッシャブル生地を選ぶことで、簡単に洗濯でき、清潔な状態を保つことができます。これらのポイントを抑えれば、バーチカルブラインドのデメリットを最小限に抑えつつ、その魅力を存分に楽しむことができるでしょう。
これらの点を考慮し、自分の生活スタイルや部屋の条件に合わせて選択することが大切です。専門店のスタッフに相談しながら、最適なバーチカルブラインドを見つけることをおすすめします。適切な選択と設置を行えば、バーチカルブラインドは長く快適に使用できる素晴らしい窓装飾となるでしょう。
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