タチカワブラインドでは、抗ウイルス生地「ポルテⅡ」を使用しているロールスクリーン・縦型ブラインドを販売されています。この抗ウイルス生地「ポルテⅡ」に対し、新型コロナウイルスを用いた抗ウイルス性能評価試験を実施したところ、新型コロナウイルスの減少を確認することができました。今回は、こちらの詳細をご紹介します。
・抗ウイルス性能
「ポルテⅡ」は、ロールスクリーン「ラルクシールド」と縦型ブラインド「バーチカルブラインド」にラインナップされている抗ウイルス加工生地です。繊維評価技術協議会が制定する「SEKマーク」を取得しており、繊維状の特定のウイルス数を減少させる効果がある生地になります。この生地に「JIS L 1922 (繊維製品の抗ウイルス性試験方法)」に基づいて新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を用いた試験を行ったところ、時間経過によってウイルス粒子数が変化したことを確認できました。
ウイルスを接種直後と2時間後の感染性ウイルス粒子の数を比較したところ、99.9%以上が減少する結果となっています。
・試験概要
試験機関:一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター
試験方法:JIS L 1922「繊維製品の抗ウイルス性試験方法」準用
試験片(ポルテⅡ生地)に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)懸濁液を接種し25℃で2時間静置する。静置後、試験片に付着したウイルスを洗い出し、プラーク法※でウイルス感染価を測定する。
※プラーク法:ウイルスに感染すると細胞形状が変化する現象(細胞変性)を利用したウイルス量の測定法
試験ウイルス:Severe acute respiratory syndrome coronavirus 2(SARS-CoV-2)
試験対象:抗ウイルス加工生地「ポルテⅡ」
試験結果:ウイルス感染価(感染性ウイルス粒子数)が、接種直後100万から2時間後200以下に減少
・SEKマーク
「ポルテⅡ」は「SEKマーク(制菌加工)」「SEKマーク(抗ウイルス加工)」を取得している生地です。この「SEKマーク」とは、一般社団法人繊維評価技術協会の認証基準をクリアした製品に許諾されるマークで、「SEKマーク(制菌加工)」は繊維上の細菌の増殖を抑制する性能、「SEKマーク(抗ウイルス加工)」は繊維上の特定のウイルスの数を減少させる性能、そして効果の耐久性と加工の安全性を保証しています。製品を使用する場所や用途に合わせて加工を施すことで、不特定多数の人が集まる医療や福祉施設、教育施設などで使用いただくことができます。
・まとめ
近年では、生活環境の変化により抗ウイルス加工が用いられた製品が様々出てくるようになりました。しかし、これまでの抗ウイルス製品は「新型コロナウイルス」を用いての実験が行われていない場合が多く、新型コロナに対しての実際の性能は確認が取れていなかった部分があります。けれど、今回のように「新型コロナウイルス」を用いた試験が行われることが増えてくれば、ウイルスを必要以上に恐れないで「withコロナ」の生活を行うことができるようになってくるはずです。これからの未来の生活のためにも、今後のニュースに期待したいですね。