「すだれ」は夏だけのものと思っていませんか?「すだれ」と聞くと、どこか懐かしく、風鈴の音が響く真夏の縁側を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
確かにすだれは、夏の暑さ対策や日差し除けのイメージが強いアイテムです。しかし、実はすだれは通年で活躍する“万能インテリア”であることをご存じでしょうか?
- 風を通しながら光を和らげる
- ナチュラル素材で室内に癒しと彩りを添える
- 遮光・目隠し・断熱・湿度調整までサポート
- 消防法基準に合格した安心の防炎機能つき
今回は、そんなすだれの魅力を歴史的背景から現代のインテリアとの調和まで掘り下げながら、季節を問わず役立つ使い方をご紹介します。
・日本の風土が育てた「すだれ」の歴史と美意識
すだれは、日本の住まいと暮らしに深く根ざした存在です。その歴史は奈良時代、あるいはそれ以前にまで遡るとされます。実際、万葉集にはすだれを題材にした和歌が残されています。
「君待つと 吾が恋ひ居れば 我が屋戸の すだれ動かし 秋の風吹く」
現代語訳:
「あなたのおいでを待って私が恋しく思っていると、秋の風が吹いて、私の家のすだれを動かしました」(鑑賞:すだれの動く音にも、あの人ではないかとときめく心を、女性らしい感覚で詠んでいる。また、すだれを動かす風を、あの人が来る予兆(=前知らせ)と受け取っているとも考えられる。)
学研全訳古語辞典 引用
額田王が天智天皇に向けて詠んだ歌だそうです。この歌に詠まれた情景は、恋しい人を待つ心と、すだれを揺らす秋風の優しさが重なり合った、美しい一場面。このように、日本人にとってすだれは風情や季節感を象徴する存在でした。
また、平安時代の貴族の住まいでは「御簾(みす)」として使われ、空間を区切る優雅なインテリアとしても発展しました。現代でも、軽やかに視線を遮る間仕切りとしての役割は変わらず、和洋問わずさまざまな空間に取り入れられています。
・現代の暮らしにマッチする“機能美”
◎ 遮光しながら風を通す
カーテンやブラインドに比べて、すだれは遮光と通気性のバランスが絶妙。日差しをやわらげつつ、窓を開ければ自然の風が室内に流れ込みます。これは、電気代の節約だけでなく、体にもやさしい自然通風の仕組み。エアコンを長時間使うのが苦手な方にもおすすめです。
◎ 冬にも役立つ“天然の加湿器”
すだれに霧吹きで水を吹きかけると、気化熱で冷却効果が期待できるというのは有名な話だと思います。実はそれだけでなく、加湿器代わりとして使うことも可能なんです。冬の乾燥対策にお部屋へ水を含ませたすだれをかけておけば、エアコン暖房で乾燥しがちな空気に潤いを与え、室内環境を整える手助けにもなります。
(※素材によっては水をかけられないすだれもあります。取扱説明書や製品表示をご確認の上ご使用ください。)
・「タチカワブラインド」の豊富なラインナップ

画像元:タチカワブラインド「ラルクシールド」カタログ
和紙などを使用したスダレ調から、天然素材の竹スダレ、経木スダレ…タチカワブラインドでは和の美しさをモダンさを兼ね備えた豊富なラインナップが揃っています。インテリア性も高いので、和室はもちろん、ナチュラルテイストの洋室や、リビングにも合わせやすいです。
● 和モダンの演出に

ラルク ロールアップ RS-1668(匠)ナチュラル
無機質になりがちな現代の住まいに、自然素材の柔らかさや奥行きをプラスしてくれるすだれ。空間にリズムが生まれ、心地よい陰影と素材感が際立ちます。
● 間仕切りや目隠しにも

ラルクシールド RS-1651(ビター)ブラウン
軽やかで圧迫感がなく、視線をやわらかく遮ってくれるので、キッチンとダイニングの境目や、玄関の目隠しとしても重宝。飲食店での仕切りにもおすすめです。
・機能性にも安心感を。防炎対応で施設利用にも最適
タチカワブラインドの「スダレ調・スダレ」のロールスクリーンは、全て防炎試験にも合格済です。「消防法施行規則」に基づく防炎性能試験に合格した防炎認定品なので、個人宅はもちろん、店舗や高齢者施設、宿泊施設にも導入可能です。日本インテリア協会の判定基準に適合することを示す「防炎」マークも付いています。
・まとめ
すだれは、単なる「夏の道具」ではありません。風通し、遮光、目隠し、加湿、インテリア性、安全性、1年を通して使える多機能な暮らしの道具なのです。
和の趣を楽しみたい方、ナチュラル素材のインテリアが好きな方、エコで快適な暮らしを求める方…そんな方にぴったりの「すだれ」。ぜひ一度、お部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか?