クリエーションバウマンジャパン株式会社は、吸音バーチカルブラインド「ACOUSTIC STRIPES(アコースティックストライプ)」を3月1日に新発売されました。室内音響をコントロールしながら、フレキシブルな間仕切りとしてプライバシーと眩しさの保護を兼ね備えている珍しいバーチカルブラインドです。材質では環境への考慮を意識しながらも、実際の検証では吸音効果もしっかり確認された、まさに実用的なこちらの製品を今回はご紹介させていただきます。
・環境を意識して開発されたブラインド
吸音ブラインド「アコースティックストライプ」は、従来の手術室のイメージから脱却した、音を吸収する折りたたみ式カーテンの開発を目指して生まれた製品です。スラット(羽根)の吸音素材には、よく使われているPET素材(ポリエチレンテレフタレート樹脂)ではなく、PLF(ポリエステル)が使用されています。また、このポリエステルは「OEKO-TEX STANDARD 100」と呼ばれる350種類以上の有害化学物質を対象とした厳しい分析試験にクリアした、世界最高水準の安全な繊維製品の認証を受けているそうです。
そして、クリエーションバウマンはサステナビリティを強く意識しているため、素材の再利用、再加工、再生利用を推進しています。そのため「アコースティックストライプ」は開発の時点から、持続可能性が重要視されてきました。スラット部材は糊付けせずに差し込み式のシンプルな構造にすることで、部品と素材を別々に分類でき、簡単に分離してリサイクルできる仕様になっています。
・実証されている効果
「アコースティックストライプ」のスラットは、一枚一枚が最大吸音率「aw 0.90」の吸音素材で作られており、音響試験【DIN ISO 354 / ISO 11654】をクリア。また、ヨーロッパの基準において、難燃性は【防火クラスEN 13501-1 / ASTMEE-84(トンネル試験)クラスA】をクリアと、しっかりとした検証による効果が実証されています。
・吸音とは
「吸音」と似た言葉に「防音」と「遮音」という言葉がありますが、実は明確な違いがあります。「防音」とは外からの音が室内に入るのを遮ったり、室内の音が外に漏れるのを防ぐ、音を小さくする仕組みのことです。その仕組みを具体化するために必要な対策が「遮音」や「吸音」といった手段になります。
そして、防音をする一つの方法である「遮音」とは、空気中で伝わる音を遮断し、外へ音が漏れないようにする方法です。伝わってくる音を跳ね返すことで音を遮断させるメカニズムになり、主に鉄板やコンクリートなどの素材が用いられますが、遮音性を高めることで、室内で必要以上に音が反響するリスクが出てきます。
もう一つの方法である「吸音」とは、音を吸収することで音の反射を防ぎ、室内の音が室外へ透過することを防いだり、音を発している室内の音の反響を抑える方法を指しています。吸収によって音の反射が小さいほど吸音性が高く、外に音が漏れにくく、室内でも音がクリアに聞こえることが特徴です。今回の吸音バーチカルブラインドは、こちらの手法で音を防ぐタイプになります。
もし防音をしたいと考えられた場合、遮音対策を基本に考え、そこに適切な吸音対策を組み合わせることで、しっかりとした防音を行うことができるでしょう。
・まとめ
クリエーションバウマンの吸音バーチカルブラインドをご紹介しました。こちらの製品は「吸音」となるため、室内で発した音の反射を防ぐことで外へ音を漏れにくくしたり、室内での音を聞こえやすくする性質があります。実際のバーチカルブラインドと同じ簡単な操作を行うことで、目隠しや空間の音響を改善することができ、その場に応じた快適な空間を作りだすことができる、革新的なブラインドです。室内の音環境を状況に応じて変えたい、室内で発する音を外へ漏れにくくしたい方などは、検討されてみてはいかがでしょうか?