ブラインドの「昇降コード」が使用しているうちに摩耗して毛羽立ち、上げ下げしにくくなり、切れてしまうことがあります。そうなる前に昇降コード(紐)をご自身で交換できる方法をご紹介してきました。ブラインド大手メーカー3社である、タチカワブラインド編、ニチベイ編、に続き、今回は、TOSO(トーソー)編です。TOSO(トーソー)のニューセラミーシリーズの「マルチポール式」と、スラットシリーズの「コード&ロッド式」の2種類の昇降コードの交換方法手順をご紹介します。
※交換方法の難易度は中程度になり、DIYが得意な方向けです。
・マルチポール式の場合
対象メーカー:TOSO(トーソー)
対象ブラインド:ニューセラミーシリーズ
対象操作方法:マルチポール式
必要工具:マイナスドライバー、ライター、はさみ、カッター
1.昇降コードのカットと部品の取り外し準備
新しい昇降コードを用意します。TOSO(トーソー)パーツオンラインショップもございますので、ご利用ください。
マイナスドライバーなどでコードタッセル(インナー)を上から押して中心部を押し出してください。左図の▲のあたりで昇降コードをカットします。ヘッドボックスとユニバーサルジョイントを固定しているロックベルトを外します(右図)。
2.部品の取り外し
グリップを下げながらマルチポールを抜き取ります。ボトムレールの下側にあるボトムカバーをマイナスドライバーで外し、古い昇降コードを引き出し、右図の▲のあたりをカットしてください。
3.新旧昇降コードの溶着
引き出した古い昇降コードと新しい昇降コードの先端を2本同時にライターであぶります。先端が溶けたら固まらないうちに素早くコードをつなぎ合わせます。熱くなっていますので注意しながら、ジョイント部分を指先でもんでつなぎ目の凹凸をなくしてください。(凹凸があるとコードがスムーズに通らない場合があります。)
※こちらの作業は周囲に燃えやすいものがないことを確認し、ヤケドに充分にご注意ください。
4.昇降コードの交換
3で溶着した側と反対側(ヘッドボックス側)から古い昇降コードを引き出します。このときに完全に入れ替わるまで引き出してください。引き出した昇降コードは、交換するマルチポールより20cm程度長くしてカットしてください。ボトム側の昇降コードの先端で結び目を作り、ボトムカバーをはめ込みます。
5.マルチポールに昇降コードを通す
マルチポールのスナップリングをマイナスドライバーで外し、スプリングとコードロックを抜き取ります。マルチポールに昇降コードを通し、マルチポールをギアボックスに差し込み、ロックベルトで固定してください。
※コードが2本の場合、先端どうしをライターなどであぶって付け、1本の状態にすると通しやすくなります。3本の場合は、まとめた3本の先端に、さらに別の1本のコードを溶着して先導役をさせます。
6.新しい昇降コードの確認
新しい昇降コードをコードロックとスプリングに通し、グリップにはめこみます。その際、左図▲印のコードロックの3か所のくぼみとグリップ側のふくらみ部分を合わせ、奥まで押し込んでください。
スナップリングを端から押し込んでいき、グリップ内側の溝にはめ込みます。最後に中央図の矢印の部分を押し込みます。
スラット(はね)が水平になるように、昇降コードの長さを調整します。昇降コードの長さを切り揃え、コード止めを通し、端をそれぞれ結びます。
コードタッセル(インナー)の穴にコード止めを引っ掛けて最後にコードタッセル(アウター)を取り付けたら完了です。
・コード&ロッド式の場合
対象メーカー:TOSO(トーソー)
対象ブラインド:スラットシリーズ
対象操作方法:コード&ロッド式
必要工具:マイナスドライバー、ライター、はさみ、両面テープ
1.準備と昇降コードのカット
新しい昇降コードを用意します。TOSO(トーソー)パーツオンラインショップもございますので、ご利用ください。
交換する昇降コードの位置を確認します(操作側、中央操作と反対側)。ボトムレールの下側のボトムカバーをマイナスドライバーで外し、古い昇降コードを引き出して結び目をはさみで切ります。
2.新旧昇降コードの溶着
引き出した古い昇降コードと新しい昇降コードの先端を2本同時にライターであぶります。先端が溶けたら固まらないうちに素早くコードをつなぎ合わせます。熱くなっていますので注意しながら、ジョイント部分を指先でもんでつなぎ目の凹凸をなくしてください。(凹凸があるとコードがスムーズに通らない場合があります。)
※こちらの作業は周囲に燃えやすいものがないことを確認し、ヤケドに充分にご注意ください。
3.昇降コードの交換
新しい昇降コードがコード止め位置にくるまで、上から古い昇降コードを引き抜き、古い昇降コードを切り取ります。
ボトム側の昇降コードの先端に結び目をつくって不要部をカットし、上から引き上げて結び目をボトムレールに収めます。両面テープを貼り、ラダーコードを固定してボトムカバーを取り付けます。
4.新しい昇降コードの調整
コード止め(ねじ式)を外し、新しい昇降コードの長さを調整した後、結び目をつくって不要部をカットし、コード止めを締めて取り付けたら完了です。
・まとめ
いかがでしたでしょうか?スラットシリーズ(コード&ロッド式)の方が難易度は低いかと思いますが、DIY作業に慣れていない方には上級者向けの方法に感じるかと思います。ご自身でできそうもないかな?とお考えの方は、ブラインド取扱販売店やブラインドメーカー等へ修理を依頼することもできますので、ご安心ください。作業をされる方は、ライターやカッターを使用しますので、ヤケドやケガなどには充分にご注意ください。通常、TOSO(トーソー)のブラインドは、メンテナンスシールに製品情報が書かれているシールが貼付されています。事前にご確認してから、ブラインド専門店やブラインドに詳しいお店にご相談されることをおすすめします。