木製ブラインドといえば、天然木でできたブラインドを想像される方がほとんどのはずです。以前に「水まわりに木製ブラインド?!「耐水・防炎タイプ」を解説!」の記事で、木製ブラインドの「耐水タイプ」は樹脂製のスラットで作られている事をご紹介しましたが、実は「天然木」と表記されている木製ブラインドにも2つの種類があることはご存知でしょうか?この2種類とは「無垢材」を使った木製ブラインドと「集成材」を使った木製ブラインドです。今回は、この違いを紹介します。
・無垢材
無垢材とは、伐採した木材を乾燥させて、そのまま板材などに加工した木材です。切り出してそのまま使用するため、表面には美しい木目が現れ、暖かい温もりを感じることができます。また、無垢材は周囲の湿度が高ければ水分を吸収し、周囲の湿度が低ければ内部の水分を放出して、室内の湿度を一定に保つ調湿機能があります。しかし、木材が呼吸することで伸び縮みが起こったり、長年使用したことで木材の水分が乾燥してしまい、反りや割れが出ることがあります。
・集成材
集成材とは、小さく切り分けた木材を乾燥させ、接着剤で組み合わせた木材です。木材は使用する部位によって強度や性質が異なってきますが、集成材は異なる部分を小さく分けて乾燥させてから接着しているため、品質などにばらつきが出にくく、反りや割れが少ない木材になります。無垢材に比べると、一般的に価格が安くなる傾向があります。しかし、切り分けた木材を組み合わせているため、木材のつなぎ目や色むらが生じやすく、無垢材とはまた違った風合いに感じるでしょう。
・木製ブラインドはどちらの種類?
一般的な木製ブラインドは、木目が美しく見える「無垢材」が多く扱われています。一枚板を使用しているため、長く使うことで多少の反りなどが現れる可能性がありますが、色や木目に味わいが出てくるため、使うほどに木製ブラインドの魅力が増してくるでしょう。
しかし、現在はどのブラインドメーカーも「集成材」を使用した木製ブラインドも取り扱っています。「無垢材」の製品に比べると価格はリーズナブルで、切り分けた木材を組み合わせていますが、そのつなぎ目などは人によってはさほど気にならないはずです。また、木材を組み合わせたことで現れる色のむらなども、一つの味と考えれば、使用する楽しさを感じていただけるのではないでしょうか。
・まとめ
「無垢材」と「集成材」、どちらも「天然木」であることは変わりませんし、一長一短あるので一概にどちらがいいとは言いきれません。しかし、「集成材」は木材を組み合わせる際に接着剤などを使用しているため、「集成材」はすべてが「天然」ではないと考える方もいらっしゃるようです。
お好みに合わせて、木製ブラインドの使用材を決める手助けになりましたら幸いです。