インテリアやファッションなどさまざまな業界でも注目される“トレンドカラー”。一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)では2015年から、色見本でも有名なPANTONE(パントン)社では2000年から、流行する色=トレンドカラーを発表しています。今回は、それぞれ発表された「2020年の色」をご紹介したいと思います。
JAFCA 2020年の色
「ヒューマンレッド」
一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)が来年2020年の色として選定した色は「ヒューマンレッド」(マンセル値:6.5R5/14、系統色名:ビビッドレッド)です。
デジタル化が進む中、人間らしさに注目し、人ならではの豊かな感情や身体の躍動感を象徴する色として選定しました。
このような背景があり選定された色になります。単に流行する色という意味だけではなく、その時代のムードを象徴する色として選ばれた2020年のテーマカラーです。
・豊かな感情…デジタル化する生活の中で失われようとしている人間性、感受性、創造性、心の交流など、人間の豊かな感情を表すかのような人間らしい「赤」
・未来を創る行動力…自分たちの未来を創る一歩を踏み出す時が来た今、血の通った行動、血の通ったモノづくり、循環する血の色、未来へ進む人々の命の色の「赤」
・スポーツそして高揚感…2020年は東京オリンピック/パラリンピック開催の年。国旗の日の丸に使われており、選手のパワーと応援側の熱気が混ざり合う非日常感、高揚感を与える「赤」
この3つが2020年の時代のムードを象徴しているとして選ばれた「ヒューマンレッド」。ビビッドで鮮やかな赤色は、情熱的で刺激的な色で、元気で楽しく個性的な窓辺を演出できそうですよね。
しかし、大きな窓一面に使うと興奮色でもあるので逆効果になることもあり注意が必要です。同系色でまとめたお部屋の小窓にワンポイントとして赤いブラインドなどいかがでしょうか。
パントン 2020年の色
「クラッシック・ブルー」
パントン社が「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー2020」として選定した色は「クラシック・ブルー」(PANTONE 19-4052 Classic Blue)です。
日の暮れたあとの空のような深みのあるあるブルーで、日本でも古くから馴染みのある藍やインディゴなどがこの色のイメージに近い色になります。シンプルでエレガントさをあわせ持つ「クラシック・ブルー」は、集中力を高めてくれたり、思慮深く視野を広げてくれる、人の精神に穏やかで安定した感覚をもたらしてくれる色です。
パントン社がクラッシック・ブルーの色を“安らぎの色として私たちの心に刻まれている”としているように、テクノロジーの発展や競争も激しい現代社会で、攻撃的ではなく、信頼や安定、穏やかさをもつブルーに魅かれると言った背景があるのかも知れません。
インテリアにブルーを用いると、寝室ならリラックス効果や安眠効果が期待できたり、仕事部屋や書斎なら集中力がアップすると言われています。クラッシック・ブルーのブラインドで、落ち着いた空間を演出してみてはいかがでしょうか。
まとめ
一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)とPANTONE(パントン)社、2社が発表した2020年の色をご紹介しました。躍動の「赤」と静寂の「青」、まったく違う色ではありますが、それぞれ世相を反映した色であるように思います。ぜひインテリアにも取り入れて、トレンドカラーを先取りしてみてください。