ブラインドから垂れ下がる操作コードやチェーン・・・小さい子供がいるお宅では、こういった箇所から繋がる事故があります。それを回避するための取り組みとして、各メーカーではクリップで「しまう」、部品が「はずれる」、コードレスにして「なくす」などの安全対策がされていることを「ママも安心♪ブラインドのセーフティー対策」でご紹介しました。
そして、このたび、JIS A4811「家庭用室内ブラインドに附属するコードの要求事項-子どもの安全性」として、ブラインドひも(操作コードやチェーン)がJIS規格制定されました。
・家庭用ブラインドひもの安全性
家庭用ブラインドのコードは、偶然子供の首に絡まって事故になる可能性があるため、国内では業界自主基準で警告表示や安全性の対策を行っておりました。しかし、欧米では安全性に関する規格がすでに制定されており、国内でも公的規格としてJIS化が求められていたそうです。
制定された各要求事項は、6才未満の子供の身体寸法をもとに「子供が背伸びして手が届く範囲に紐がないこと」「紐などでできるループが子供の顎高さまでないこと」「一定の荷重によって、紐が分離する機能を持つこと」「子供の頭部が挿入可能なループがないこと」などのどれか一つを満たすよう、具体的な数値で規定されています。
・JISとは?
JIS(日本工業規格)とは、日本の工業標準化の促進を目的とする、工業標準化法に基づき制定される国家規格になります。私たちの身の回りにあるさまざまな鉱工業品の品質改善、生産の合理化、取引の公正化、使用や消費の合理化を図ることを目的として定められた一定の基準(標準)のことで、標準を定める事は「品質の確保」「安全性の確保」「互換性の確保」などの観点から、私たちの生活に必要不可欠なものです。
普段使用する「乾電池」は、同じ種類なら形・大きさが同じなので、基本的にどのメーカーのものを使用しても、不都合なく使用できます。これが「互換性の確保」です。
また、JISマークとは工業標準化法第19条・第20条に基づいて、国に登録された機関(登録認証機関)から認証を受けた事業者(認証製造業者など)のみが、認証を受けた製品、もしくはその包装などに表示することができるマークのことで、JISの定めているルールにすべて合格しているということを表しています。
・まとめ
JIS規格に制定されたことで、「操作コードやチェーン」は一定の安全性を満たす必要があり、どこのブラインドであっても安全・安心に使えるようになります。しかし、ブラインドの近くにソファやベッドなどが置いてあり、登れば子供の手が届いてしまう・・・など、使用環境によっては子供の首に紐がからまる可能性が出てきます。ご家庭での事故へのリスクを減らし、安心してブラインドを使える生活を心がけていきたいですね。